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2009年1月 5日 (月)

地形学の知識

あけましておめでとうございます.

今年も張り切っていきましょう.

そして,最近更新ができていなくてすいません,書きたいことは沢山ありますが追いつかない・・・

ま,研究室はちゃんと動いているし,研究もズンズン進んでいます!

さて,今回は読んだ論文ではなくて書籍ですが,面白かったので紹介します.

研究室ではDEMデータ(標高データ)をGISを使って解析する能力が必須になりつつあり,またその可能性も発想次第では様々なことが表現できるようになってきています.

土地の水の流れやすさを水の溜まりやすさを表現する指標TWIや,土壌の侵食のされやすさを表現する指標SPIなどが最たるもの.

そこで,河川の底質環境を表現する指標がないかと思い(学生には負けてられないと思い),地形学の本を読みました.

水谷武司(2007)数理地形学―地形の生成機構と数値計算―.古今書院,東京.

この本には,何万年オーダーの地形の成り立ちを考える上で,流水・波・風・重力・火山・地殻変動などがどの程度,どのような作用で,どのように地形を変化させるのか,それをどうシュミレートすればよいかが書かれていて,かなり刺激になりました.

ただ,DEMデータだけですべて計算できるわけではなく,経験式や条件式も多々あるのでGISでとなると応用できるものは少なかったところもありますが.

この中で2点ほど.

まず,地形学の分野では,初歩の初歩である接峰面図.

これは山地が流水による侵食を受けなかったときに本来あるべき山の形を推定したもので,この図からどの程度谷として侵食されたか「侵食高」を計算することができるというもの.

もうひとつが,山地の侵食速度は流域の平均傾斜と雨量で表現でき,回帰式の精度も実用に耐えうるもので,こいつは使えるなと!使ってみたい人は読んでみてください.

この本を読んで思ったことは,生物の分布を考える上で,その土地がどのような歴史をたどってきて現在そのようになっているのか知っておくことはもちろん重要なことだけど,それを思考するだけの最低限の地形学の知識や考え方を修得しておくべきで,大変参考になったと思います.

単なるGISの解析技術だけではなくて,それぞれの学問分野の考え方も同時に理解しておくと,その後の研究がグンッと深まりますよ(たぶん).

Y.T

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