昔の人の知恵
ゴールデンウィークも最終日.
ゆっくり休めばいいのに,どうしても違った土地に行くと,現地を歩いて,地元の人と話をしたくなる.すでに病気の域だ.
そして,高知県中村市のとある農村地域の田んぼまわりをカメラを片手にぶらぶら歩いた.
アザミが咲いていた
というのも,前々から徳島の田んぼまわりとは少し違うなぁと印象を持っていたので,
どこが違うのか,それはナニによってそうなっているのか,
それによって生き物はどう生息場を利用しているのか,
このあたりが最近の強い関心事でもあるのだけど.
どこが違うのか.
ここは用排水分離水路.徳島は用排兼用水路が多い.
左が用水,右が排水.
圃場整備されるとこういう形態になることが多い.あるいはパイプライン化.
これと兼用水路とでは魚の使い方が違うだろうな.
それともうひとつ違うもの.
たまわし.正確にはこういうかどうかはわからないが,
谷あいの田んぼに良く見られるもので,
川や沢水を直接田んぼに入れると,
水温が低すぎて稲の生育に良くない.
そこで,用水を引き込む水口から田んぼ内に水路をつけて,
田んぼの周囲をぐるりと水をまわす.
それによって,少しでも水温を高めようとする昔の人の知恵である.
その「たまわし」を作っている田んぼがいたるところにあった.
それほど谷あいでもないし,水温が低いわけでもないのだけれど・・・
地元の人に聞くと,みな普通にやっているそうだ.
これも,田んぼ内の水温が上がれば,プランクトンが増え,魚にとってはエサ条件がよくなるだろう.
また,水温が高いと発達もよくなるので,生育場としてはいいのかもしれない.
ただ,平地にも「たまわし」があったのは,なぜだか分からない.
少なくとも徳島にはない風景である.
誰か知ってたら教え.
Y.T
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コメント
我が家のような平地ではまったく気にしなくて良いですね。
一旦すり込まれると、いつまでも変更が出来ないのでは?
何方もいままでどうり・・・農家の特徴ですか。
投稿: かっしー | 2009年5月10日 (日) 06時38分
う~む,そんなものですかね?
もしかしたら,平地でも水温が低い地域なのかもしれませんね.
また行く機会もあるので,再調査してきます(笑
投稿: Y.T | 2009年5月11日 (月) 22時09分